2019年6月28日金曜日

【ご紹介】「雪女」の作曲者たち

特別企画:英国モーリー・カレッジとのコラボのご紹介


今回の樂♪together2019では、関治子が教鞭をとるモーリー・カレッジ・ロンドンとのコラボ企画として、作曲科の学生達が作品化した小泉八雲の「雪女」をピアノと朗読で上演します。

モーリー・カレッジは英国で最も古い生涯教育の大学の1つです。1889年に創立し、「木星」などで知られる組曲『惑星』の作曲者ホルストもかつて音楽部長をつとめました。英国では、年齢や人種、音楽経験などのバックグラウンドが多様な人々が共に集まって学ぶ生涯教育が充実しています。このたび作曲して下さった二人の学生も、それぞれユニークな経歴をお持ちです。よかったらご覧ください。(日本語は抜粋して訳しています)


フィリップ・ル・バ(雪女②を作曲)

ケンブリッジ大学で自然科学を学び、オックスフォード大学で核物理学の博士号を取得後、グレゴリアン大学で神学と哲学を学び、ローマカトリック教会の司祭として奉仕した。

のちに物理学と電子工学の中学校教育を25年間つとめ、現在はメードストンとロイヤルタンブリッジウェルズ交響楽団で主席バスーン奏者や、ケント州の教会の聖歌隊長として活躍している。


Philip Le Bas’ Biography:
While at school in the 1970s I learnt to play the piano, the flute and the bassoon up to grade 8, and I sang in church and school choirs, memorably in a barbershop group which made its own LP record. I studied Natural Sciences at Cambridge University, followed by a doctorate in Nuclear Physics from Oxford University. Throughout this time I played extensively in orchestras and chamber groups, as well as directing church choirs. In Rome I subsequently studied Theology and Philosophy at the Pontifical Gregorian University for six years and I served as a Roman Catholic priest in the Birmingham area for a further five years, first in parish ministry and then lecturing in Theology in a seminary for training priests. During this time I directed several choirs and began to compose short items for church services.

After leaving the priesthood I turned to secondary school teaching of Physics and Electronics, and I have recently retired after 25 years teaching first in Guildford and then in Sevenoaks, a period which allowed me time to perform extensively in local and London-based orchestras. Currently I am principal bassoonist in the Maidstone and Royal Tunbridge Wells Symphony Orchestras. In the last five years I have become choir director of St Peter and St Paul’s Church, Seal, where my wife is the Anglican vicar. This has been the stimulus for developing new choral compositions, as well as arranging music for a variety of choral and instrumental groups. Retirement has enabled me start composition workshops at Morley College, where I am enjoying the opportunity to experiment with a range of compositional styles.


キース・ウィルソン(雪女③を作曲)

もと臨床科学者。モーリー・カレッジにて、とくにピアノや聖歌隊のための作曲を学ぶ。現在、アマチュアの合唱団に所属。またフォークグループでギター、ブルースバンドとジャズトリオでピアノ、ビッグバンドジャズでベースを演奏。

今回の「雪女」は、物語のキャラクターをイメージしながら、様々な音楽のモチーフを考案することを楽しみながら作曲しました。


Keith Willson’s Biography:
Keith Willson Is a lifelong amateur musician who recently retired from a career as a clinical scientist. He joined the Composition Workshop at Morley in September last year with the aim of writing particularly for piano and choir.  He has sung bass in several amateur choirs and is currently the Mayfield Festival Choir. He also writes and performs songs at folk clubs and open microphone nights. Over the years he has played guitar in folk groups, piano in blues bands and jazz trios, and bass in big band jazz. He was attracted to writing the O Yuki piano piece because the genre was a new challenge to him and he particularly enjoyed devising different musical motifs for the story’s characters.

2019年6月27日木曜日

8/5(月)関治子が札幌で演奏します

みなさま、こんにちは。

8月31日(土)の樂♪ together に先立ち、札幌にて関治子が英国音楽のコンサートに出演します。ソプラノ歌手である村井香子さんとのデュオで、第一部と第二部、内容を少し変えて2回、行います。コンサートのタイトルに親子の、とありますが、必ずしも親子でご来場いただく必要はなく、お子さんが夜の部にいらしていただいても大丈夫です。夕方に開演する第1部には耳なじみの多い曲を多くご用意しています。

ご予約などは下記の問合せ先までお願いいたします。

***

親子で楽しむ歌とピアノのコンサート
大人のための英国音楽

ソプラノ 村井香子
ピアノ  関治子

8月5日(月)
札幌市民交流プラザ スカーツコート
第1部 16:15開演(子供500円、大人1000円、未就学児無料)
第2部 19:00開演(共通  2000円)

お問い合わせ
bluebellsmusic@aol.jp(村井さん)

写真左:村井香子さん 右:関治子 です。どうぞお楽しみに!




2019年5月4日土曜日

【ロンドン通信2】2019年のチャレンジ

EU離脱と地方選挙の話でもちきりのイギリスからお便りです。

さて、今年の樂♪ together コンサートの構想が少しずつ固まってきました。

私はここ10数年、日英の架け橋、文学と音楽の架け橋を目指しています。

今回は初の試みとして、
私が教鞭をとるロンドンのモーリー・カレッジの作曲家コースの学生と
札幌でのピアノサマーセミナー「樂TOGETGHER」のコラボを企画しています。
具体的には、作曲家コースの学生に小泉八雲(  ラフカディオ・ハーン)の
怪談「雪女」を紹介し、ピアノ曲(イーノック・アーデンのように朗読と
ピアノを合わせる形態)を創ってもらいました。

英国人として生まれながら、日本に帰化し日本文学に多大な貢献を残した小泉八雲に
モーリーカレッジの学生も、樂TOGETHER参加者も大変興味を持ってくれています。

学生たちの日本への関心は、私が想像していた以上に高く、
1曲だけのつもりが、学生5人が作曲し、結果、2曲を日本で初演します。
(出来があまりにも良かったので、1曲に絞り切れなかったのです!)

8月31日の豊平館におけるガラコンサートでは、
その他にも詩や伝説にインスピレーションを受けた作品を選び、
プロの朗読家に援助出演を依頼し、私と参加者がピアノを演奏します。

小規模ではございますが、札幌・ロンドンの学生のコラボによる、
日英の合作のコンサートになります。

演奏者、聴講生、ともに募集しておりますので、
ご興味のある方はぜひ下記をご参照ください。
https://gaku555.blogspot.com/2019/03/blog-post.html

今年も北海道日英協会からご後援をいただけるとご連絡をいただき
さらに今年は新たに札幌市からご後援いただけることになりました

また、これまでの実績が認められ今年は札幌市から「文化芸術振興助成金」
 をいただくことができました。この助成金は、札幌市が文化芸術(美術、文学、
音楽、演劇、舞踊等)の振興に寄与する活動に対し交付するもので、「樂
 TOGETHER」は、”国際文化交流活動”の枠でいただくことができました。

温かいご支援を心から感謝しています。
ぜひ、これからも樂♪ togetherをよろしくお願いいたします。

ピアニスト 関治子

2019年4月21日日曜日

【ロンドン通信】説明会 & ひきつづき募集

***
皆さん、こんにちは。
すっかり暖かいロンドンからの通信です。

4月13日(土)の札幌での説明会では、今夏の樂TOGETHERのテーマ「ピアノとことば」に沿った曲目を紹介し、割り当てました。ドビュッシー、英作曲家のスコット、ラヴェルのマザーグース組曲(連弾)の他、私が教鞭をとっているロンドンのモーリーカレッジの作曲家の学生が樂TOGETHERのために作曲してくれた小泉八雲の「雪女」を紹介しました。

8月31日に豊平館で開催される樂ガラコンサートでは、朗読家による語りを織り込みながら数人で「怪談・雪女」を演奏、世界初演を行います。

樂TOGETHERサマーコースは演奏者としての参加の他、聴講生としての参加者も募集しています。ワークショップで曲のバックグラウンドを皆で語りあい、また、他の参加者のレッスンを聞くことでレパートリーを広げ、仲間を広げ、楽しく学ぶ機会を創り上げたく思っています。応募お待ちしています。

ピアニスト 関治子

***
ガラコンサート(gala concert):ガラは「祝祭」を意味するフランス語で、ガラコンサートは「特別公演」「祝賀音楽会」などの意味です。

ゲストプレイヤー、聴講生の応募についてはコチラをご参照ください↓↓↓
https://gaku555.blogspot.com/2019/03/blog-post.html

2019年3月21日木曜日

【説明会】4月13日(土)PMに行います

ピアニスト関治子の一時帰国に伴い、この夏の樂♪togetherの説明会を行います。
無料で参加できますので、ご興味のある方はぜひ、この機会にご参加ください。

◇ 説明会
2019年4月13日(土)(予約制/参加費無料)
時間:14時から
会場:札幌市内(中央区)※ご参加の方にメールします。
申込:①お名前 ②メールアドレス(必須) ③お電話番号 を下記にご連絡ください。

<お申し込み・お問い合わせ>
樂♪ together事務局(田口)メール gakutogether@gmail.com

当日は、コンサートでゲストプレイヤーさん達と演奏する候補曲を
関治子が演奏し、イベントの概要を説明します。

樂のリラックスした雰囲気を体験していただき、
ご希望をうかがった上で、参加される方にはレベルに応じた選曲を行います。
※日程や時間はご相談に応じますので、お気軽にご連絡ください。

<演目の例>
・『小泉八雲「怪談」組曲』(ピアノ&語り)
・『ラ・メール・ロア~マザーグースの物語と共に(連弾)』ラヴェル
・『ペール・ギュント ~イプセンの戯曲と共に(連弾)』 グリーグ
・『月の光』『亜麻色の髪の乙女』 ドビュッシー
・『グリーン・スリーブス』 英国民謡  など

2019年3月5日火曜日

【ご案内】聴講生を7月末まで募集します

樂♪together 2019 の参加者を募集しています。
ゲストプレイヤーは定員に達したため締め切りました。
ご応募ありがとうございました。

聴講生はひきつづき募集します。
ワンレッスン付きのコースも設けました。

お気軽に事務局までお問い合わせください。

② 聴講生(募集中)

ワークショップを聴講し、ゲストプレイヤーと共に、
曲の背景などを学んでいただきます。ピアノの経験は問いません。

  参加費 :1万円(ワークショップ聴講2回、コンサートチケット1枚)
       1万5千円(レッスン1回、ワークショップ聴講2回、チケット1枚)
     募集締切:2019年7月31日

① ゲストプレイヤー(募集終了)

一般から募集するピアノ演奏者です。
関治子による個人レッスンとワークショップを受けていただき、
コンサートで一緒に演奏していただきます。
選曲はその方のレベルやご希望に応じて行います。
コンサートでは関治子との連弾、参加者同士の連弾も予定しています。

  参加費 :4万円
      (個人レッスン4回、ワークショップ2回、コンサート参加費)
  申込締切:2019年6月30日


<コンサートまでの流れ>

◇ レッスン&ワークショップ 
2019年7月~
ゲストプレイヤー:個人レッスンと全員でのワークショップ
聴講生:全員でのワークショップ にご参加いただけます。
・レッスン:7月20日(土)、27日(土)、8月10日(土)、17日(土)
・ワークショップ:8月3日(土)、8月24日(土) を予定
※ レッスンの日程は、各自のご要望に応じて調整します。

◇ コンサート
2019年8月31日(土)豊平館(札幌市中央区)

※ 説明会(終了)
2019年4月13日(土)(予約制/参加費無料)
候補曲を関治子が演奏し、概要を説明します。
樂の雰囲気を体験し、ご希望やレベルに応じた選曲を行います。
日程や時間はご相談に応じますので、お気軽にご連絡ください。

<お申し込み・お問い合わせ先>
樂♪together 事務局(田口)
メール: gakutogether@gmail.com


【決定】2019年コンサート概要

2019年のテーマは「ピアノ&ことば」です。

舞台に立つゲストプレイヤーと、聴講生を募集します。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

<コンサート>
日時:2019年8月31日(土)※時間は後日決定
場所:豊平館(札幌市中央区中島公園1-20)

第1部 関治子 独奏

第2部 関治子とゲストプレイヤーによる演奏

・『小泉八雲「怪談」組曲』(ピアノ&語り)
・『ラ・メール・ロア~マザーグースの物語と共に(連弾)』ラヴェルから数曲
・『月の光』『亜麻色の髪の乙女』 ドビュッシー
・『グリーン・スリーブス』 英国民謡  など

※演目は今後の参加者の動向も含めて検討の上、決定します。

第3部 交流会(軽食・飲み物つき)

<お問い合わせ先>
樂♪together 事務局(田口)
email: gakutogether@gmail.com



2018年9月10日月曜日

2018年 第2回 樂♪ together

2回目の 樂♪ together  は、翌年2018年9月4日、
緑あふれる豊平館(札幌市)のクラシックなホールにて行われました。
演奏者は、前年も参加して下さった2名を含む4名。
運営スタッフ合計4名に聴講生3名も加わり、にぎやかになりました。

今回のテーマは「サン=サーンス」。
イギリスで活躍する道産子ピアニスト、関治子が長年研究し、
レパートリーに取り入れてきた作曲家です。

第1部では関治子が独奏でサン=サーンスの「死の舞踏」や
サン=サーンスが敬愛していたモーツァルトとショパンの曲を演奏しました。

第2部では、関治子とゲストプレーヤー4名が交代で「動物の謝肉祭」やワルツ、マズルカを演奏。「動物の謝肉祭」は2人の演奏者が連弾で行いました。優雅な「白鳥」、ダイナミックなフィナーレなどバラエティ豊かです。曲の合間にはサン=サーンスの生涯にまつわるエピソードを紹介し、苦労人だった意外な横顔に、会場を埋めつくした約100人の聴衆が熱心に聴き入りました。

第3部では、イギリスの紅茶やワイン、サンドイッチやお菓子を楽しみながら、3つのテーブルに分かれて聴衆と演奏者が和やかに交流しました。

ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

第2回のご感想、エピソードなどございましたら、ぜひ、コメント欄にお書きください。

第1回、第2回が無事に終わり、スタッフは来年以降どのように実施していくかを話し合っています。

*****
第2回 樂♪ together

日時:2018年9月1日(土)18:30 開場  19:00 開演
会場:豊平館(札幌市中央区中島公園内)
料金:1500円(軽食&ドリンク付)

<プログラム>

第1部 ピアノ演奏

・関治子 独奏
モーツァルト      幻想曲 二短調 K397
サン=サーンス     さりげないワルツ OP110
サン=サーンス     ものうげなワルツ OP120
ショパン        スケルツォ第2番 変ロ短調 OP31
サン=サーンス / リスト 死の舞踏

・関治子とゲストプレイヤーによる サン=サーンス
ワルツ、マズルカ、バガテル
動物の謝肉祭デュエット ほか

第2部 交流会

軽食・ドリンクとともにサン=サーンスの曲、そのバックグランドなど
関治子とゲストプレイヤー、会場の方々で自由に語らいました。

*****


2017年10月1日日曜日

第1回演奏会の感想

2017年 樂♪ togetherでは、
「ショパンと24のプレリュード(前奏曲)op28」を
関治子とゲストプレイヤーによるリレー形式で演奏しました。

ゲストプレイヤーとしてご参加いただいた方の声をご紹介します

「人に聴いてもらうために練習するのは久しぶりでしたが、
 すごく楽しかったです。作曲家や曲について、自分で調べて共有することで、
 作家への理解が深まり、曲にどんな思いが込められているかが分かりました。
 ワークショップを通じ、みんなで演奏会を創り上げている感じがしました。」

「曲想を色々なたとえで表現してくださったり、タッチの違いを実際に肌で
 感じ取らせてくださったり、関さんの指導は、とてもわかりやすかったです。
 また、プレイヤーがイメージしている弾き方を尊重し、それをより良いものに
 するためのアドバイスをしてくださったことが、とても印象的でした。」

「「音楽って楽しいな」「ピアノを弾くのが好きだったんだ」と改めて気づきました。
受け身ではなく能動的に演奏するのはとても楽しく、同時に奥深く難しいものでした。」

みなさん、記念すべき第1回のゲストプレイヤーにご参加いただき、
本当にありがとうございました。良い経験にしていただき感謝しています。

会場の声をご紹介します

「作曲家や曲の説明を聞いてから曲を聴くという形式はとても良かったです。
 このような形でクラッシックを聴けると楽しいです。」

「本当は聴けないようなプロの演奏を、このようにプレイヤーを目の前にして
 身近な雰囲気の中で聴くことなどないので、心が揺さぶられました。
 ”ゲストプレイヤーと共に”は、ゲストプレイヤーの皆さんにとって財産ですね。
 これからのピアノとの付き合い方が激変すると感じる程の舞台でした。」

「とても面白いコンサートでした。
 目の前でプロの演奏が聴けることも素晴らしかったし、ゲストプレイヤーの
 皆さんの熱意も伝わってきました。」

「奏者の方が代わることで、一曲一曲がよりくっきりと印象に残って、
 とても楽しかったです。」

「プロとゲストプレイヤーのリレー形式のショパンも、途中の説明があったので、
 クラシックの知識がない私も楽しめました。交流会でも普段聞くことのできない
 お話を聞けて、とても楽しく素敵な企画だと思います。」

以上です。栄えある第1回の催しに足を運んで下さった皆さん、
本当にありがとうございました。感想も嬉しく読んでおります。

これからも、樂♪togetherをよろしくお願いいたします。


2017年9月10日日曜日

2017年 第1回 樂♪ together

ピアノイベント 樂♪ together は、
英国で活躍する道産子ピアニスト、関治子が
札幌で年1回、開いています。

記念すべき第1回の 樂 TOGETHER は、
2017年9月9日、居心地の良いピアノサロン「心音」で開かれました。

この年のテーマは「ショパン」。

関治子と、札幌在住の3人のピアノ愛好家が
「24のプレリュード(前奏曲)」を交代で演奏しました。

曲の合間にはショパンの恋愛や人生にまつわる
エピソードを紹介し、会場を埋めつくした約50人の
聴衆が熱心に聴き入りました。

終演後はイギリスの紅茶とお菓子を楽しみながら和やかに交流しました。

ご参加いただいた皆さん、ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

第1回のご感想、エピソードなどありましたらぜひ、コメント欄にご記入ください。
はじまったばかりの樂 TOGETHERを、どうぞ宜しくお願いします。

*****
第1回 樂♪ together

日時:2017年9月9日(土)開場13:30 開演14:00
会場:心音cocoron(札幌市中央区宮の森)
ゲストプレーヤー3人、お客様50人